遺言書イメージ

農地の分割を避けるために遺言書を作成しました

私は首都圏で野菜を作っている農家です。
子供は息子が3人いるのですが、上の2人は農業を嫌って他の職業に就いてしまったので、現在は都内で暮らしています。
ただ三男は農業に興味を持ってくれたので、私と三男夫婦が同居して一緒に畑仕事を行なっています。
農作物の出来は気候条件の影響を強く受けますので、儲けが出る年もあれば、大赤字になってしまう年もあります。
値段の高い農業用機器類を購入する必要もありますので、決して割の良い職業だとは言うことができません。
でも、自分の手で土を作ったり、品種改良したりする面白みもありますので、三男は一生農業を続けていきたいと言っています。
今は私がまだ元気なので何の問題もありませんが、問題なのは私が死亡した後です。
三男が農業をずっと続けていくためには、現在持っている畑をそっくりそのまま三男の物にしてやる必要がありますし、畑に隣接して建っている自宅も三男に残してやるような形にすることができないと、農業を続けていくことができなくなってしまいます。
長男や次男が最初から相続権を放棄してくれるのが一番なのですが、全財産を三男一人が受け取るということになれば不公平だと感じるのが普通だと思うのです。
でも、現実問題として、農地を3人で3分割してしまえば、三男は農業を続けていくことができなくなってしまいます。
また、土地と家の名義を三男にして、農地と家の評価額の3分の2にあたる金額を長男と次男に代償分割で支払うという方法にも無理があります。
そのような形をとれば、結局は農地を売るしかなくなることが目に見えていますので、やはり農業を続けていくことはできません。
どうしたものかといろいろ悩んだ末に、自宅と農地を全て三男に相続させるという遺言書を作成することにしました。
もっとも、そのような遺言書を作成しても、長男と次男には遺留分がありますので、遺留分減殺請求をされてしまえばそれまでのことです。
ただし、遺留分であれば、法定相続分の2分の1の金額に抑えることができますので、三男でもお金を支払うことができるのではないかと考えています。
幸い土地評価額はあまり高くはありませんし、自宅はもうかなり古くて建物自体の価値はほとんどゼロに近くなっています。
なので、相続財産総額の6分の1ずつを分割で長男と次男に支払っていくことは可能なのではないかと思っています。
三男に農業を続けさせてやりたいという気持ちがある一方で、長男や次男にも多少はお金を残してやりたいとも思っています。
しかし、私一人がいくらそのように計画しても、息子3人の理解が得られないことにはどうしようもありませんので、折を見て説明しようと考えています。

Copyright(C) 2010 yuigon.com All Rights Reserved.